こんにちは。進学塾クロフネ塾長の川上です。
塾長 川上4月に配布されるシラバス、ちゃんと見てますか?
「テストで90点取ったのに、なぜか通知表は4だった」
「テストの点数は悪くなかったのに苦手教科が2のままだった」
こういう話、聞いたことありませんか?
そんなことあるの?と思われるかもしれませんが、先生のミスじゃないんです。
今の中学校の成績のしくみが、そういう構造になっているんです。
今の中学校の成績は「3つの観点」で決まる
現在の公立中学校では、通知表の成績(1〜5)は、次の3つの観点を組み合わせて決まっています。
| 観点 | 何を見るか | テストとの関係 |
|---|---|---|
| ①知識・技能 | 知識の定着・技能の習熟 | テストの点数が主な材料 |
| ②思考・判断・表現 | 考える力・表現する力 | テスト+レポート・発表 |
| ③主体的に学習に取り組む態度 | 取り組みの姿勢・自己調整力 | テストの点数はほぼ入らない |


③を見てください。
「主体的に学習に取り組む態度」という観点には、多くの学校で定期テストの点数は評価材料に入らないんです。
つまり、テストで90点取っても、この観点がCなら成績は上がりません。
逆に、テストが60点でも、この観点がAなら成績を上げる余地がある。
じゃあ何が評価されるのかというと——
- 提出物を期限通りに出しているか
- 振り返りシートに自分の言葉で書けているか
- 間違えた問題のやり直し(解き直し)をしているか
- 授業中の取り組み姿勢
日々の行動です。テスト当日じゃなくて、毎日の積み重ねで決まる観点です。
横須賀の学校ではこんなことが明記されています
毎年シラバスに目を通すのですが、これが結構おもしろい。
学校によって書き方は違うんですが、先生方が何を見ているかがそのまま書いてあります。
例えば、
久里浜中学校(2年):社会
「主体的に学習に取り組む態度」の評価方法の欄に、「定期テストの点数」が含まれていません。
「主体的に学習に取り組む態度」は、テストで高得点を取っても提出物が雑だとここは上がりません。
振り返りシートとワークシートの記述、レポートなどの課題で評価が決まります。
神明中学校(2年):数学
神明中の数学シラバスには、こんな言葉が書いてあります。
「ノートの美しさは成績に入りません」(シラバスより)
ノートまとめにこだわっている子は、ちょっと気をつけた方がいいかもしれません。
丁寧に色分けして板書を写しているけど、内容は全然頭に入っていない——そういう子に向けて書いてあるんだと思います。
評価されるのは行動です。「授業開始3分前に着席」「わからない時は必ず質問する」「ワークはテスト前に一気にやらない」という当たり前の行動がそのまま評価軸になっています。
公郷中学校(3年):数学
「毎時間の授業を大切にし、自ら考え、参加する姿勢を持つ。」
「クラスの仲間とともに協力して考える姿勢を持ち、他を受け容れ、自分の意見も伝える。」(シラバスより)
ここで注目したいのは、テストの点数だけでなく、授業中の取り組み方そのものが評価につながるという点です。
特に、2つ目は、近年増えているグループワークや話し合い活動に関係する内容だと考えられます。
最近の授業では、先生の説明を聞いてノートを写すだけでなく、友達と考えを共有したり、別の解き方を聞いたり、自分の考えを言葉にして説明したりする場面が増えています。
野比中学校(3年):国語
シラバスにこう書かれています。
「提出物は必ず出す。遅れても出す」「忘れ物があるときは授業前に伝える」「わからない時は聞く。聞かれたら応える。自分もわからなければ一緒に考える」(シラバスより)
「遅れても出す」——。
うやむやにして放置するのではなく、ちゃんと提出しなさいということですね。
先生が何を見ているかが一言に凝縮されています。
全校共通の「3観点の黄金ルール」
近隣の中学校のシラバスを読んでいて、教科が違っても同じことが書いてあるなと感じます。
①「知識・技能」はテストで評価される
定期テスト・小テストの点数が直接的に評価に反映されやすい観点です。単語の暗記、計算練習、漢字の反復といった基本的な勉強が有効です。
②「思考・判断・表現」はプロセスを見せる
テストだけでなく、レポートや発表・作文なども材料になります。「答えが合っているかどうか」だけでなく、「なぜそうなるのか」という過程を書けているかが問われます。途中式を省略しない、考察欄に自分の言葉で書く習慣が大切です。
③「主体的に学習に取り組む態度」は日々の行動がすべて
テストの点数でこの観点を上げることはほぼできません。この観点を上げるための具体的な行動は、たった3つです。
- 提出物を期限内に出す(「たとえ遅れても出す」を徹底)
- 振り返りシートに具体的な改善策を書く(「楽しかった」ではなく「次は○○を変える」)
- テスト直しを丁寧にやって提出する(間違えた理由まで書く)
「主体的な態度」は、先生へのアピールではない
ここは少し踏み込んで書きます。
「主体的に学習に取り組む態度」と聞いて、「要するに先生に気に入られろってこと?」と感じる人もいると思います。
そうではありません。そういう動きは先生にもバレます。
成績を上げるためだけの行動は、下心が透けて見えちゃうんですよね。
授業中によそ見していたり、行動せずにぼーっとしてたり、それも評価には当然影響します。
大事なのは、もっとシンプルなことです。
物事に対して、前向きに、ひたむきに取り組むこと。自分の頭をちゃんと使って、授業や課題に向き合うこと。
グループワークなら、積極的に発言するのはもちろんですが、他の人の意見をちゃんと聞くとか、司会役をやるとか。自分の中で学びになっているか、クラス全体にとってプラスになる動きができているか——先生はそういうところを見ています。
テストで失敗しても挽回できる
テストで点数を落とした後、何もしない子と、テスト直しをきちんとやって提出する子では、通知表の結果が変わってきます。
- 間違えた問題をやり直す
- 「なぜ間違えたか」「次はどう勉強を変えるか」を書く
- 先生に提出する
これだけです。学校の成績は、テスト本番の一発勝負ではなく、日々の「自分の学習を改善していく力」をとても大切にしているんです。
最後に。
毎年シラバスを読むたびに思うんですが、学校の先生方が本当に見たいのは「テストで何点取れるか」だけじゃないんですよね。
日々の授業を通して、なにを学んでいるか。そして、その姿勢です。
それが成績にもつながるし、社会に出てからも絶対に役立つ力だと思っています。
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