「来年の今頃はもう中学生。。何か準備を始めた方が良いのかしら?」
「6年間の復習って、何をどうやれば良いんだろう?」
初めまして!地元の神奈川県横須賀市にて、進学塾クロフネを開校している川上です。
小学6年生にとっては、小学校最後の夏ですね!遊びも勉強も、充実した素敵な夏休みを過ごして欲しいものです。
中学校入学に向けて、何か準備を始めようと思いつつも、「何をしたら良いか分からない!」という方は多いと思います。
そんな方たちのために、今回は小学6年生が夏休みに絶対マスターして欲しいことについて解説します。
令和の中学校がどんなことを学んでいるのか、はコチラの記事をどうぞ👇
執筆者の経歴
- 1988年横須賀生まれ、横須賀育ち
- 県立横須賀高校出身
- 学習塾歴10年
- 約200名の高校受験生を輩出
- 横須賀市の中学生は追大総を目指せ!を提唱し、2022年に「進学塾クロフネ」を立ち上げ
分数マスターになろう!
- 中学校に向けて準備をしておきたいけど、何をやれば良いか分からない
- 算数に苦手意識があって不安
という人は、この夏に分数をマスターしましょう!
なぜ分数なのか?
小学校で学ぶ【算数】は、中学校の【数学】に繋がっています。特に小6で学ぶ内容は数学に直結する単元が多いです。
小6学習内容と中学数学との繋がり
- 対称な図形→平面図形(中1)
- 文字と式→文字と式(中1)
- 拡大と縮図→相似な図形(中3)
- 角柱と円柱の体積→空間図形(中1)
- 比例と反比例→比例と反比例(中1)
- 並べ方と組み合わせ方→確率(中2)
- データの調べ方→データの分析と活用(中1)
どの内容も高校入試で頻出します。こうして見ると、あれもこれも心配になってきますね。
もちろん時期によっては、まだ習っていない単元も入っています。
正直なところ、余裕があれば全て復習すべきなのは間違いありません。
ただ、量や単元が多いと「こんなにやらなきゃいけないのか・・・」と後ろ向きな気持ちになってしまいます。そして範囲が広いと内容も薄くなりがちです。
小学生最後の夏、遊びたいのは当然です。お子さまに楽しい思い出をいっぱい作って欲しいという保護者も多いと思います。
だからこそ
- 単元は絞って、シンプルに!
- 絞ったのなら、理解は深く!
- 頑張った分だけ、成果を出そう!
ということで、分数を復習することを強くオススメします。
分数を復習すべき人の見分け方
「分数なんてカンタン!復習しなくてもできるよ」と豪語する小6生もいることでしょう。
根拠のある自信なら大歓迎なのですが。。。果たしてどうでしょうか。。
そこで、分数を復習すべきかのチェックポイントを用意しました。
分数マスターのチェックポイント
- 約分・通分が素早く正確にできる!
- 割り算を分数で表すことができる!
- 整数と分数が混ざってもスラスラ解ける!
- 和差と乗除が混ざってもスラスラ解ける!
1つずつ補足の説明をしていきますね。
約分・通分が素早く正確にできる!
分数が苦手な子の特徴として、約分と通分が使いこなせていないことが挙げられます。
そもそも約分と通分の違いが分からない、というのをよく目にします。約分ができることに気が付かなかったり、かけ算なのに通分しようとしたり。。
ゆっくり考えることなく、素早く正確にできることを目指しましょう!
割り算を分数で表すことができる!
上の式のように、割り算→分数
そして反対に、分数→割り算
分数の計算をするときに、必ず必要になる知識です。分数ができないまま過ごしてしまうと、中学1年生でもパッと出てこないものです。
整数と分数が混ざってもスラスラ解ける!
分数同士の計算はできても、整数が混ざることで計算処理に戸惑ってしまうケースがあります。
整数と分数のちがいをしっかり理解し、問題を解いて正しく計算できるように練習していきましょう。
和差と乗除が混ざってもスラスラ解ける!
分数は和差(たし算と引き算)・乗除(かけ算と割り算)でそれぞれ計算方法が異なります。
分数の四則演算を素早く正確に解けるようになるためには、反復練習が必要不可欠です。一問ずつゆっくり考えないと解けないという状態は、中学生になってから非常に苦労します。
必ず小学生の内に克服してください!目標は、問題を見ただけで正しい計算の順序が頭の中で描けることです。
中学入学前の夏が絶好のチャンス!
分数の復習は、中学入学前の夏が絶好のチャンスです。
なぜなら、【冬になってから】や【小学校卒業後の春】では間に合わない可能性があるからです。
既に塾に通っている人、そうでない人、中学入学に向けて塾を検討している人など、状況はそれぞれだと思います。ただ、一般的な学習塾では、小6の冬(1月)には中学校の予習を始めているところが多いです。
進学塾クロフネでは、遅くとも2月には英数の2教科を中心に取り組むカリキュラムになっています。
中1英語の予習(一例)
- アルファベット
- 大文字
- 小文字
- 身近な英単語
- 基本的な会話
- 挨拶
- 自己紹介
- 基本文法
- be動詞
- 一般動詞
中1数学の予習(一例)
- 正負の数
- 符号のついた数
- 数直線を使った数の大小
- 加法
- 減法
- 加法と減法の混じった計算
- 乗法
- 除法
- 乗法と除法の混じった計算
- 四則の混じった計算
今回は算数・数学に焦点を当てます。英語については、また別の機会に詳しく紹介しますね。
これまで私が指導していきた経験を振り返ると、【中1正負の数】はサクサク進む傾向がありました。小学校で算数が苦手だった子も比較的スムーズに学べていた印象です。
小学6年生の冬は、中学校の授業見学や部活体験を終えている頃です。中学校入学に対して、ワクワク半分・不安半分といった状態でしょうか。それゆえに、中学校の予習に対しては、皆モチベーションが高くなりやすい時期なのです。
実は進学塾クロフネでは【中学校の予習が楽しみになるような仕掛け】を前もって施したりはしています。
とはいえ、中学生の予習が難しいという感想を抱く子も、当然いると思います。
(例題1)反対の性質をもつ量
500円の収入を+500円と表すことにすれば、-300円はどんなことを表していますか?
(例題2)加法と減法の混じった計算
-4+(-6)-7-(-9)=
上記2つの問題は中学1年生の教科書から抜粋しています。実際にこのあたりは混乱する子が多いはずです。
しかし、冬から春にかけてしっかり時間を取って繰り返し学習すれば、必ず解けるようになります。
むしろ、正負の数という新しい概念よりも、計算に分数が混ざってからが大変なのです。
分数計算が正しくできない状態だと、順調に予習を始められたことが、まるで嘘だったかのように進まなくなってしまいます。
このような状況は絶対に避けたいですよね。
だからこそ、今のうちに分数をマスターしてください。
ドリル・問題集の選び方
分数の復習が非常に大切であることは理解していただけたと思います。では、何を使って復習すれば良いのか。教材の選び方についてご紹介します。
実のところ、教材は何でもOKです。
受験に使用する教材ならば慎重に選ぶべきですが、教科書レベルの内容の場合は、中身よりも【やるか】【やらないか】の方が遥かに重要です。
余裕がある人は分数だけではなく、6年生のまとめ・小学校まとめ まで挑戦してください。ただし、注意点として、まとめの問題集は単元1つあたりの内容は薄くなりがちです。
分数を復習すべき人に当てはまったのなら、分数特化のドリルがオススメです。
とはいえ、「何でもOKと言われたら、むしろ迷ってしまう。。。」という人向けにドリル・問題集の選び方のポイントをご紹介します。下記3つを満たしているものを探してみてください。
ドリル・問題集の選び方 ポイント3つ
- 難易度が合っている
- 解答に計算の過程が載っている
- 本人が気に入っている
1つずつ補足の説明をしていきますね。
1.難易度が合っている
勉強は、簡単すぎても難しすぎても、やる気が起きないものです。学力アップのためには難易度選定が必要不可欠です。
では、どのくらいの難易度が適切なのでしょうか?
学習効率が最も良いのは正答率85%くらいの問題だと、アメリカのアリゾナ大学の研究チームが発表しています。意外と高く感じるかもしれませんが、前向きに取り組めるくらいがちょうど良いですね。
分数が苦手ならば、分数の基本から出題されているものを選んでみてください。
学習の「スイートスポット」が85%であることを発見
条件をさまざまに変更してコンピューターの成長速度を分析したところ、コンピューターが「15%の頻度で間違える、つまり85%の精度で正解できる問題」を解いた時に、最も効率よく学習していることがわかりました。この数値は、動物を用いて行われた過去の研究とも一致するとのこと。実際に今回の研究結果が人間にも適用できることを確かめるには、さらなる研究が必要とみられています。しかし、研究の出発点として今回の「正答率85%」という難度はバランスがよく、教育学者らにとって有益な実験結果となり得ます。ウィルソン氏は、「あなたがあまりにも簡単すぎるクラスで学習している場合、適度な難しさで苦労しつつ学習している人に追いつけないでしょう。今回の研究を拡大し、より複雑な形態の学習についても議論が開始されることを望みます」と述べました。
THE UNIVERSITY OF ARIZONA
2.解答に計算の過程が載っている
答えだけがポンッっと載っているような教材は避けましょう。どのような計算をして答えに辿り着いたのかが大切です。
ドリルを購入する前に、丁寧な計算過程の説明が載っているか必ず確認してください。
中学生になると途中式が重要視されます。小学生のうちに、自分で途中式をしっかり書けるように練習しておきたいですね。また、解説を読んで間違いを正す力を養っていく必要もあります。
小学生の高学年からは生徒が自分で丸付けをする、という指導をしている学校の先生や塾の先生も多いはずです。
自分で丸付けをした結果 、バツだったとします。では、どこが間違っていたのか。丁寧な計算過程の説明がないと分からないですよね。
3.本人が気に入っている
最初にも述べましたが、最も重要なのは【やるか】【やらないか】です。
ドリルや問題集を解き進めるのは、買い与えた保護者ではなく、お子さま自身です。
毎日のように取り組む習慣を作るためには、その教材を気に入っているかどうかは大きく影響します。
この程度の些細な理由でも大丈夫です。お子さまが「頑張ってみようかな。。」と前向きになれることが大切です。
ちなみに、過去学年の学校のドリルを捨てずに保管されている場合は、それを使ってもOKです。
ただ、小学生にとって1度書き込んだドリルをもう1度解くのは結構難しいことです。いっそ新しいのを用意してあげることは効果的だと思います。
近年では、WEB上で無料のプリントを公開しているサイトもたくさんあります。
例えばこちらの【ちびむすドリル】は単元・テーマ別に色々なプリントがダウンロードできます。算数だけではなく、他の教科も揃っているのでとても便利ですね。
まとめ
小学6年生が夏休みに絶対やるべきことを紹介しました。参考にしていただけたら幸いです。
もちろん余裕がある人は分数に限らず、小学校6年間の総復習を是非やりましょう!
また、既に塾へ通っている人は、塾が夏期講習の内容を用意してくれていると思います。中学受験をする予定の人は受験生用のカリキュラムがあります。
ですので、現段階でやるべきことが明確になっている人はそれを優先してください。
学力を伸ばす秘訣は、正しい時期に、適切な難易度の問題に取り組むことです。
進学塾クロフネは、横須賀市唯一の追浜高校・横須賀大津高校・横須賀総合高校へ合格する事にコミットした小学生・中学生・高校生対象の塾です。
追大総を目指すことを目標の一つとして、中学生の定期テスト対策・入試対策はもちろん、小学生コースでも中学校を見据えた指導をしています。
今回の記事で、塾に興味を持たれた方は、是非お気軽にご相談ください!